
ダイエットのペース(体重を落とす割合)は、
どのくらいが効率的か分かりますか?
ダイエットの大原則は、摂取カロリー<消費カロリーの
カロリー収支ですので、この差が多きければ大きいほど
体重の落ちるスピードが早くなります。
ダイエットの大原則カロリー収支についての内容は
以下の記事を参照ください。
例えば1日の消費カロリーが2400kcalの人が、
2000kcalの食事を続けた場合と、1600kcalの
食事を続けた場合、理論的には後者の方が
前者よりも倍のスピードで体重が落ちますが、
実際はそこまでの差は生まれません。
これは、体に備わったホメオスタシス(恒常性)が
原因です。ホメオスタシス(恒常性)については、
以下の記事で解説してますので、
内容を詳しく知りたい方はご参照ください。
摂取カロリーが小さければ、1日で食べられる量が減り、
空腹と戦わなければならず、非常につらい思いをします。
キツすぎて、そのままダイエットをやめて、ドカ食いして
見事にリバウンドしてしまうかもしれません。
痩せようと思って、全然食べなかったり、つらい運動を
長時間したりしてダイエットが続かなかった経験を
している人もいるのではないでしょうか?
私も正しいダイエットの知識がない頃は、すぐに結果を出そう
として非効率的なダイエットをやっては、続かずにリバウンドを
繰り返していた時期がありました(-_-;)
ダイエットを効率的に楽しく続けることができます。
この記事ではそのダイエットのペースについて説明をします。
最大のペースは1ヶ月で体重5%減

ダイエットを効率的にできるだけ早く行いたい場合は、
1ヶ月あたり体重の5%を落とすベースがいいです。
これ以上速いペースで落としてしまうと、体は生命の危機
を感じて、筋肉を分解してエネルギーにしてしまったり、
無駄なエネルギーを使わないように省エネモードに入り、
代謝が下がってしまい、ダイエットの効率が下がってしまいます。
ダイエットを始めて1週間程度で、体重が2~3kg落ちる人
もいるかもしれませんが、それは体脂肪が落ちたのではなく、
水分が落ちているだけなので、ダイエット初期の数キロ落ちた
部分はカウントしなくても大丈夫です。
実際に初期に減った分は、ダイエットをやめて普通の食生活に
戻してしまうと、その分がそのまま戻る感じになります。
例えば1週間軽い食事制限をして、2kg痩せたとします。
もちろん、この2kgはほとんどが水分です。
2kgの体脂肪を落とすには14400kcalものカロリーを
制限するか、カロリーを消費しなければなりません。
この理論については、以下の記事で解説してますので、
詳しく知りたい方はご参照ください。
1週間で2kg痩せたと喜んで、ダイエットをすぐにやめてしまい、
食べたいものを食べたいだけ食べてしまうと、水分で減った分は
すぐに戻ってしまい、余計に食べた分だけ、体脂肪として蓄積されます。
これが、短期のダイエットのよくあるリバウンドの例です。
ダイエットは正しいやり方で、ある程度の期間を設定して行うのが理想です。
体重の5%ってどのくらい?

この言葉だけ見ると、皆さんはどのような印象を受けますか?
1ヶ月もダイエットしても5%しか減らないのかと思いませんか?
実際の体重の例でみてみましょう。
例1) 体重82kg 男性の例
①ダイエット開始1週間 水分が減って 82kg→80kg (-2kg)
②ダイエット1ヶ月目 80kg ✕ (1-0.05)= 76kg
80kg→76kg (-4kg) (合計-6kg)
③ダイエット2ヶ月目 76kg ✕ (1-0.05)= 72.2kg
76kg→72.2kg (-3.8kg) (合計-9.8kg)
④ダイエット3ヶ月目 72.2kg✕(1-0.05)= 68.6kg
72.2kg→68.6kg( -3.6kg) (合計-13.4kg)
例2) 体重51kg 女性の例
①ダイエット開始1週間 水分が減って 51kg→50kg (-1kg)
②ダイエット1ヶ月目 50kg ✕ (1-0.05)= 47.5kg
50kg→47.5kg (-2.5kg) (合計-3.5kg)
③ダイエット2ヶ月目 47.5kg ✕ (1-0.05)= 45.1kg
47.5kg→45.1kg (-2.4kg) (合計-5.9kg)
④ダイエット3ヶ月目 45.1kg✕(1-0.05)= 42.9kg
72.2kg→68.6kg( -2.2kg) (合計-8.1kg)
どうでしょう。
5%という数字を実際の体重に当てはめて見ると、
結構な体重の減少と感じるのではないでしょうか?
3ヶ月で、効率的に最大限ダイエット効果を出そうとすると、
理論的にかなりの体型の変化になります。
ただし、月5%の目標を持って、カロリーを計算して
食事管理・運動するのは非常に大変です。
下記の記事を参考に1日の食事や1食あたりの
摂取カロリー計算をしてみてください。
実際それをやるとかなりきついと思います。
早く痩せたい人という、強い意志を持っている人は、
その設定カロリーで続けることで、効率的に最短で
ダイエットをすることができます。
逆にペースがゆっくりだと、効率が悪くなるか
といったらそうではありません。
ペースがゆっくりな方が体が省エネモードに入りにくく、
カロリーを落とした分だけ体重が減るので、
逆に効率がいい場合もあります。
自分自身の目標にあったペースで、ダイエットを
楽しく続けることが一番大事です。
ダイエットペースの注意点

という内容で記事を書いてきましたが、注意点が1つあります。
それは、最大のペースには実はもう1つ上限が決まっているものがあります。
ということです。
こちらについての詳しい内容は、下記の記事で解説してますので
是非ご参照ください。
50kgの女性の例で考えます。
基礎代謝を1250kcal 消費カロリーを1650kcalとすると、
1日の摂取カロリーは1250kcal以上である必要があります。
これは基礎代謝以下に摂取カロリーを抑えてしまうと、
体は生命の危機を感じて、省エネモードに入ってしまい、
代謝が落ち、ダイエットの効率が下がってしまうからです。
つまり、この場合は最低でも1日に1250kcalは摂取しないと
いけないので、1日あたりのカロリー収支は、
1250kcal - 1650kcal = -400kcal
よって、1ヶ月あたりでは
-400kcal ✕ 30日 = -12000kcal
体脂肪に換算すると
12000kcal÷7200kcal=1.7kg
つまりこの場合だと上限が1.7kgになってしまうので、
50kg-1.7kg = 48.3kg が最大になってしまい、
1.7kg÷50kg✕100=3.4% より
最大の5%を下回る3.4%が限界になります。
なので、基礎代謝と消費カロリーの差から上記のように計算した結果と
体重の5%のどちらかの上限が、その人の1ヶ月あたりの最大値になります。
あくまでも、これは効率的に最速でダイエットをする場合のことですので、
楽しく無理なく続けられることが一番重要です。
まとめ
- ダイエット初期の急激な体重の減少の実質は水分
- 1ヶ月の減量幅は体重の5%まで
- 1日の摂取カロリーは基礎代謝を下回ってはならない
- ダイエットは無理なく楽しくつづけることが大切